リボンの指輪

すぐに、優希くんは気がついてくれるの。




あたしの不安とか、楽しさとか、幸せとか。




「何かあった？」




「……頼と別れちゃった」




「はぁ!?」




優希くんにとっても、意外なことだったらしい。




「どうしてだよ！」




「だって、何かずっと怒ってて、勢いだって分かってるけど、“別れる？”って言われて、かちんときて…」




「お前も勢いかよ…」




「あたしは違うよ！」




あたしは、ちょっと前から、そのほうがいいのかもって、感じてて。




そんな時、頼に言われたもんだから、やっぱりって。




「どうしてだろうね…せっかく好きだって気がついたのに、上手くいかないの」




「陽菜…」




優希くんに相談するようなことじゃない。




「ごめん。大丈夫、うん」




「待って！」