君がいた部屋~二階階段前倉庫~


ただそれを見てあたしが後悔する事はなかった。


あたしは三神美羽。
16歳の高校一年生だ。


頭は悪くないとは思う。
学校での成績はだいたい一番だし。


親は五年前に死んだ。
だからあたしは父親の兄の一馬と暮らしている。


一馬はどこかの会社の重役だ。


だからあたしは他人から見れば羨ましい生活を送っている。


だがそれはあくまで
‘他人から見れば’
の話だ。


一馬はあたしをこきつかう。


暴力だって振るう。


面倒くさい事はいつもあたしに回って来る。


< 2 / 231 >

この作品をシェア

pagetop