正義〜Jasuthisu〜
「こんばんは、加藤ですけども失礼します」
元気に入ってくる久美子を恭介は自分でもぎこちないと思いながらコーヒーを出し出迎えた
感情の高ぶりを抑えながら、さすがに数々の成功をおさめた恭介らしく、自信に満ちたいつもの状態にもっていきながら久美子との打ち合わせを始めていた
その恭介の言葉を久美子は真剣にメモを取りながら一生懸命聞いていた
時折冗談も交えながらの恭介の巧な会話に久美子も打ち溶け笑顔の中、和やかな雰囲気で打ち合わせは進んでいった
説明が終わりに差し掛かった頃、恭介は書類が一部抜けてるミスに気付いていた
とりあえずはうまくごまかし説明を進めながら頭をフル回転させ抜けている書類の所在を思い出していた
そして一通り説明が終わった時、その所在を思い出したのである
自宅のパソコンにデータが入れっぱなしである事を…