秘密の片思い
タクシーを拾って日菜のマンションへ向かった。


大学を卒業してから特に仕事はせずに専業主婦をしている日菜は千波が休みになる週末を楽しみにしているのだが、仕事になってしまうとつまらなくなり時々、愛に電話がかかってくるのだ。


実家へは良く帰って華道を母親と一緒に教えたりしているらしいがそれだけでは時間を持て余している。


早く赤ちゃんが出来ればよいのにと願うばかりだ。


2人の子供なら絶対に可愛い。


産まれたら甘いおばさん、いえ、甘いお姉さんになるのになと思う。



* * * * *



マンションの下にタクシーが到着すると、慌ててここからタクシーを拾った事を思い出してしまった。


(やっぱり郁斗じゃなければダメ・・・祐一郎にはもう一度ちゃんと話をしよう)




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