秘密の片思い
涼子は黙って聞いている。


「郁斗をインタビューする仕事を編集長から言われた時は戸惑ったけど嬉しかった ・・・もう一度郁斗に会うとやっぱり好きだったんだなって・・・だから・・・あの日郁斗に抱かれたの 涼子の考えている通りだよ」


「祐一郎よりも朝倉 郁斗なんだね?」


涼子に聞かれて愛はコクッと頷いた。


「でも、彼は婚約者がいるじゃない 遊ばれちゃっているんだよ?」


「うん・・・それでもいいと思っている・・・ううん・・・思っていた・・・」


愛が悲しそうな顔になる。


「思っていた?」


涼子がその言葉を聞き返す。



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