秘密の片思い
袋から乾麺と粉の袋を取り出し、鍋の中に乾麺を入れる。


ほぐれてほど良い硬さに茹った所へ火を止めて粉を入れた。


いつもの好きな匂いが鼻を掠めた。


その時、


「うっ!」


突然、吐き気をもよおしてトイレに駆け込んだ。


あまり入っていない胃の中を空っぽになるほど吐いた。


少し落ち着くとふらふらと部屋に戻り、ソファーに座ってぐったりと横になる。


「胃にくる風邪かな・・・・」


額に手を置いてみれば少し熱い気がする。


吐いたもののまだ胃は気持ち悪い。


「熱測ろう」


のそっと身体を起こすと体温計を取りに立ち上がった。



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