秘密の片思い
大地は話を聞くと立っていられなくなりそうだった。


身体に震えが走る。


「姉貴っ!うそだろっ!」


膝ががくがくと震える。



警察との電話を切ると大地は空の携帯に電話をかける・・・が空は出ない。


周りがうるさすぎて聞こえないらしい。


バイブレーションにも気づかない。


警察から実家に知らせてもらえるよう頼んだ。


大地は震える身体を無理矢理動かし席に向かった。




「空」


大地が名前を呼ぶと空が振り返った。


「兄貴、すごいんだ!義兄さんがもう一点決めたんだよ!すごいな!」


興奮して大地に報告する空はふと大地の傍にいると思っていた姉を探す。


「あれ?姉ちゃんは?まだなの?」


空が首をかしげる。



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