秘密の片思い
千波が日菜の隣に立つと言う。


「愛ちゃん、あまり焦って考えない方が良いよ 郁斗の言うとおりだ」


まだ身体が癒えていない愛が今赤ん坊の事を思い出したらどうなるか分からない。


しばらくは赤ん坊の事を思い出して欲しくないと郁斗は思っている。


「そうなんですけど・・・」


目の前にいる彼らと義兄妹になったのがまだ信じられない。


「考えると頭痛がするらしいって郁斗が心配していたよ」


「千波様・・・・」


端整な顔の千波を見る。


「クスッ 愛ちゃん、千波様じゃないよ お義兄さんだよ」


日菜に笑われて愛は困ったように笑った。



「なんか・・・慣れないよ・・・」


それはそうだろう 愛は高校3年生で止まっているのだから。




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