秘密の片思い

真実

「愛・・・・」


自分は記憶を無くした事がない。


いや、そんな経験をするのはごくわずかな人だろう。


愛の苦しみを分かってやれなかった。


口ではゆっくり思い出したほうが良いと言ったが、愛には苦痛だったのかもしれない。


記憶喪失は事故で頭をぶつけたせいだと愛に話していたが、ショックからの心因性とは言っていない。


「ねえ・・・郁斗・・・・ヒック・・・」


涙を堪えて自分の顔を見る愛に胸をつかれる。


「愛・・・」


郁斗は腕を伸ばして愛の肩を抱き寄せると、抵抗もせずに郁斗の肩にコトッと頭をつけた。


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