秘密の片思い
「愛!」

グイッと手首を捕まれた。


捕まれた反動で愛の身体が郁斗の方に傾いてしまう。


「離してっ!」


(なんでいるのよ・・・・)

さっきの記事が頭から離れない。


ずきずきと痛む頭なのに郁斗の事ばかり考えてしまっているのだ。


「離してよっ!」

捕まれた腕を振りほどこうと身をよじった。


「離して・・・頭痛がするの・・・・」

通り行く人に注目を浴びてしまっているのはわかったが愛は必死に郁斗から離れたかった。


「だったら抵抗するなよ!なんでいきなり逃げるんだよ!」

郁斗が怒鳴った。





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