秘密の片思い
愛の瞳が揺れ動く。


「郁斗・・・・」


「愛していると言うんだ」


髪を撫でていた指は頬に触れ唇に触れた。


「・・・・」


「・・・愛?」


顔を覗き込まれて愛は胸が高鳴った。


・・・・あたしは郁斗じゃなければだめ。


「郁斗・・・・」


「その言葉以外受け付けないからな」


もう一度キスをしようと顔を近づけた。


愛の震える睫毛。


ピンク色の唇が開く。


「・・・あたしで・・・いいの・・?」


「当たり前だろ?」


あんな事があったのに・・・あたしをまだ愛していてくれる・・・。




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