秘密の片思い
それを見て愛は日菜が羨ましいと思った。


日菜は社会に出て働かなかったが、お花を活けられ、料理も趣味になっているほどきちんとやっている。


あたしは・・・あたしは仕事ばかりで料理は普通に出来るが、お菓子は作れないし、日菜のように美しくお花を部屋に飾る事が出来ない。


こんなあたしなのに・・・どうして郁斗は好きになってくれたんだろう・・。



昨日の強引な郁斗は嫌いじゃなかった。


事故に遭ってからなんとなく気を使われていて愛は苦しかった。




「愛ちゃん、話があるんでしょ?」


日菜は緊張した面持ちで聞く。


この返事が「離婚する」だったらどうしょう・・・。




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