秘密の片思い

旅立ち

「郁斗、どこへ行くの?」


助手席に座りシートベルトをつけると小首をかしげて郁斗を見る。


「内緒 すぐに着くよ」




朝倉ホテルを出てから10分ほど走ると1軒のコテージが見えてきた。


灯りが窓から見えてメルヘンチックでとても可愛らしいコテージだ。


郁斗はそのコテージの隣に車を停める。


「ここだよ」


車のエンジンを止めるとドアを開けると、冷気が一気に車の中へ流れ込んだ。


「ここはレストランかなにか?」


車の前を回って助手席側に来るとドアを開けてくれた郁斗に聞く。


「普通の貸しコテージだよ ここで食事をするんだ」


「とても可愛いコテージだね」


愛がにっこり笑う。


愛が滑らないように腕を添えてコテージまでの数段の階段を歩く。


玄関の前に立つと郁斗はポケットに手を入れてコテージの鍵を取り出した。



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