死言数
「はぁ。」
息切れをした。それくらいに重かった。しかし、一息つく間もなくしなければいけない事がある。それはさっきの片づけだ。音の感じからすると、ものすごい事になっているはずだ。
「・・・。」
思った通りだ。
テーブルの下に置いておいたバッグを蹴飛ばし、それが運悪く飲みかけのコーラにぶつかっていた。拡がるコーラがお気に入りの白いラグを、茶色に染めていた。
「高かったのに・・・。」
キッチンから布巾を取って、それを拭いた。
「何やってんだか・・・。」
自分に呆れた。シミが拡がらないように、ラグを一生懸命叩いている自分に呆れた。
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