死言数
昨日は給料日だった。明菜の懐はホクホクだ。
そのせいもあって、彼らの事は忘れていた。彼らがいなくても、今は十分にやっていける。
ただ、ポストを覗く癖は治らなかった。
「あれ・・・これって・・・。」
久しぶりに見る封筒だ。気分が高揚するのがわかる。
ゆっくりと手に取り、中を確認した。いた。今日は二人の諭吉がいた。それに合わせるかのように、手紙も二通入っていた。
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