君への距離

不器用なふたり

「いくよ?」
ピッチャーマウンドの杏が手を振った。



「いつでもどうぞ!」キャッチャーの位置にいるのは翼だ。







大会が近くなり、サークル時間以外にも各自で自主練を行う選手が増えていた。


授業が終わってからグランドに出てくる者、朝練よりもさらに前に来て練習を始める者。




杏もちょくちょく出てきていた。

マネージャーとしてではなく、目的はあえて自主練!

杏だって野球が上手くなりたかった。






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