君への距離
試合続きでみんな疲れているはずなのに、不思議と毎日が楽しかった。



翼の活躍でレッドが予選を勝ち進んでいるということもあったし、何よりますます団結力が強くなってきていることをみんなが実感していた。




「なんかこの頃、高校の文化祭前みたいだな~!」
シオが肉を頬張りながら言った。


リョースケ、
「あ―!分かる分かる、毎日テンション上がっちゃって授業とか集中できないし…」


マサキ、
「お前はいつでも集中してねえだろ!」


杏、
「なんかワクワクしちゃって、どこにいても落ち着かないし!」


マサキ、
「杏も、いつも落ち着いてねえけどな!」



シオ、
「翼んとこは超強豪校じゃんね!文化祭とかあったん?」


翼、
「文化祭はあったけど、出たことないなぁ…野球部はみんな練習とか試合優先だったし」


リョースケ、
「野球漬けじゃん!かわいそ―…」


アツシ、
「でも、バリバリエースだろ?モテたんだろ―なぁ…」


マサキ、
「そりゃそうやろ~!」


翼、
「そんなことないって!」


リョースケがニヤニヤしながら言った。
「高校のマネさんとレッドのマネさん、どっちかわいかったぁ?」


翼はリョースケを蹴った。



シオ、
「俺は今までで一番かわいいマネさんは杏だなっ!」


杏、
「シオ男子校じゃん!」







この日はアツシに
「明日試合なんだから、早く寝ろっ!」
と言われるまでずっと六人で盛り上がっていた。



こういう日々がずっと…


ずっと続けばいい、と誰もがそう思っていた。



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