良と遼〜同じ名前の彼氏〜
12月24日
その日は、窓の外からしんしんと響く、静かな音で目が覚めた。


カーテンをあけると、雪が降っていた。


12月24日。


あたしはその日を何をするでもなく、漫画を読んだりDVDを見たりして過ごした。


時間は常に気になった。

煮え切らない気持ちを弄ばせながら、うだうだと時は過ぎる。


このままでいいのかな。
でも、もし遼平が手帳に挟まっている良ちゃんを見ていたら…
ダメだ。完全に終わってる。

しかも美弥みたいなあたしと正反対な子が元カノなんて。遼平があたしなんかに振り向くわけないじゃん。


でも……遼平のあの笑顔が見たい。
もう一度あの無邪気な笑顔をあたしに向けてほしい。




遼平にまた……触れたい。
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