もう泣かないで
もしかしたら、


池田君も同じ気持ちでいるのかも知れない。



そう思いながら、



口に出して聞く事ができなかった。



私は震えながら、


「お願いだからずっと離さ
ないで。」



「寒くないか?どこにもいかないから安心して。」



池田君は自分の上着を脱ぎ、


私にかけてくれた。   


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