もう泣かないで
二人でベンチに座った。



私は池田君に寄り掛かった。


「もう私たち戻れないんだよね。


過去になんか戻れないんだから。」



池田君が肩に手を回し、


「夏海を離さないよ。ずっと

一緒だから。」



私の顔は涙でくちゃくちゃだった。



池田君の胸に顔を埋めて、私は泣いた。



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