あたしの初彼☆王子様はお姫様??
第9章***恋愛
あたしの大好きな人。



初めてこんな愛しくて、切ない気持ちをくれた人。



大好きで、大好きで、



やっと、今日……叶った想いだったのに。



そんなのありえない。



なのに……笑ってくれないのは、



葉瑠夏君らしくないよ。



「どうしようもないよな……俺、小さい頃からずっと自分は男だって思ってた。でも、親が買ってくれるのはスカートとかピンクの服とかでさ、ずっと違和感があったんだよね。それでも中学まではそんな自分を抑えて過ごしてた」



嘘じゃないって事……なんだね。



「でも、それで限界だった。俺は俺らしく生きる…って決めたんだ。だから高校も行かなかった。もちろん親は大反対。俺には一切金銭的な援助はしないって言いやがってさ」



葉瑠夏君の目は真っ直ぐあたしに向けられる。



「金に困って、まとまった金になるバイト感覚の仕事…それがモデルだったんだよ。愛原ルカ……あれは俺」
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