あたしの初彼☆王子様はお姫様??
差し出された向陽君の手の平を見ながら焦るあたし。



これって、これって……つまり、手を繋ごうってこと??だよね。



どうしよう……嫌がったら向陽君に悪い??



こんなの経験ないから分からないよ。



手を繋ごうとしないあたしに、



「やっぱ…会ったばかりだもんね…」



そう言って差し出した手を引っ込めた向陽君。



ちょっとだけ寂しそうなその表情に心がズキンと音をたてた。



こんなの初めてで、戸惑っただけのあたし。



「ゴメンね…向陽君」



「別にいいよ。全然気にしないからさ。だって、さっき俺、長期戦でいくって宣言したじゃん!それより、どこ行こうかっ??」



「そうだね……え~と…」



二人でそんな会話をしていたら、



♪~~~♪♪~~~♪♪



向陽君の携帯が鳴った。
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