聖夜の奇跡
「だから、何人目なのよぉ〜?」
「どういうこと……?」
「お前の5人くらい前だよ。」
元彼が口を挟む。
何のことだか分からない。
「もしかして知らなかったのぉ〜?」
彼女が「可哀想〜」と言いながら元彼の腕をつかむ。
「何を、ですか……?」
私は彼女に聞いた。
「知らない方が身のためなんじゃな〜い?」
「そこまで話したんなら教えてください。」
嫌な予感がする。
あの日、マナが私に話してくれた噂のこと。
もしかして、本当なの?
「いいけどぉ〜。私を責めないでよぉ?」
「分かってます。」