赤い糸

―繋がる2人

「もう、草ちゃん!聞いてるの!?」


腕に触れた手。


俺は思わず振り払っていた。


―――崖にいることも忘れて。


「きゃ…っ」


―グシャリ


数秒後、下で何かが潰れた音がした。


下には―大量の血を流す、真琴ちゃんがいた。


「あなた…!!」


「真琴!!」


真琴ちゃんのお父さんとお母さんが真琴ちゃんを囲む。


「救急車…救急車を早く!!」


「わ、わかって……!!」


2人の青白い顔を上から見下ろす。


…これで俺は、自由なのだろうか?

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