真冬の花②
「ごめん羽菜さん…
携帯、ずっと繋がんないし…怒ってるよな?
もしかして他にも何かあったんじゃないかと…
でも良かった…」
あ…
さっき電源切ったんだった…
何かあったのかなんて…
やっぱり冬真くんらしいというか何というか…
苦笑い。
あたしはそのままぎゅっと抱きしめられて。
なんだかもう、それだけで
さっきの不安とイライラはどこかへ吹っ飛んでしまった。
…あたし弱いなぁ。
冬真くんの香りに包まれてすっかり安心してしまった。