妹の恋人は姉の彼氏の従弟

晩御飯は誰が作った?

「夕飯」

海堂彰吾が
部屋に入ってきた

英語の辞書と格闘をしてた私に
抱きついてきた海堂は
私の胸を掴む

「何をする!」

「食事の前に
こっちも食べたい」

「あげん」

「欲しい」

「食うな」

「食べる」

首筋にキスを落とす

「やめろ」

低い声に
私が振り返る

廉人さんが
怖い顔で海堂を見ていた

「俺が怒られる!
…てか、飯食って
仕事に行くんだから
早くしろよ」

「うん、早くする」

海堂が私を押し倒しに
かかった

「そういう意味じゃねえ」

廉人さんは
海堂の頭にげんこつを落とした

「ご飯って…」

「ああ、もうできてるよ」

「お姉ちゃんが用意してったの?」

私は廉人さんを見上げた

「いや…彰吾が作った」

「ええ?」

私は驚いて
すごい低い声をあげた

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