落日
「大丈夫です」
同じ数の階段を上ってきたのに、この違いはなんだろう。
私は言葉を返すだけで精一杯なのに。
彼は疲れた表情さえも見せず、笑っている。
「もう少しで頂上だから頑張って」
彼はしゃがみ込んでいた私に手を差し伸べる。
もう少し休んでいたいのが本音だったけれど、私の手は自然と彼の手を取った。
再び頂上を目指して、古い石造りの階段を上り始める。
私が先を行き、彼は私の遅いペースに合わせて、後から階段を上っていた。