君と一緒にいたい
背中を押される
「拓海、手伝って!」

「はいはい」



僕はいつも学校の帰り。

父さんの経営するバイクショップに行く。

そこで整備やら何やらを手伝うのが日課だ。

バイクに乗るなら。

こういう所で常に感覚を磨いておかないと。

いつか、世界へ行きたい。

それが僕の夢だから。

毎日を大切にしている。



…でも。

真由ちゃんとの時間があまりなくて。

せっかく出来た初めての彼女なのに。

可哀相な事をしているな、と自分でも思う。



午後7時から。

閉店したお店の中で。

軽い宴会。

特に今年は僕がタイトルを取ったのでみんながお祝いしてくれるんだって!



宴会もかなり盛り上がってきたとき。

「彼女、連れて来ないの?」

お店のスタッフで同じく全日本ロードレースで走行している門真 総一、そーちゃんが声をかけてきた。

「うん、いきなり全然知らない世界に連れてきてもどうかと思うし」

全然知らない人の集まりに連れてくるなんて。

可哀相だし…

「そう…
でも今日はクリスマスイヴだし、彼女、寂しいと思うよ。
メールや電話くらいはしてあげないと」

そーちゃんは僕や弟の祥太郎のお兄ちゃん代わりで、いつもアドバイスをくれたりするけど。

まさか。

恋愛の事まで言ってくるとは思わなかった。

「…いや、今から会いにいけば?」

そーちゃんは時計を見た。

11時過ぎ…

「行ってやれよ!」

と、肩を叩かれる。



どうしよう!?
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