仮面女子高生 [短編]
坡夜美君達は授業にはちゃんと出ているけど
寝ているか、話しているか、携帯をいじっているかで
毎時間先生に怒られている。

「つか、なんで乃夏と唯は輝杪さんの前の席にいんの?」
坡夜美君が席が変わっていることに気が付いた。

そう言われて寝ていた乃夏さんと唯さん自慢気に
「あたし達綾葉と友達になったの!」
の、のの乃夏さんとた、た、唯さんが私を名前でえ!!

中学の頃から綾葉なんて呼ばれたことも
クラスの人にビビられて友達もいなかったあたし。
名前で呼ばれて超感激!!

「ね-綾葉☆」
あたしはあまりにも感激しすぎて倒れてしまった。



「き・・・・しさ・・・・。は・・・ん。輝杪さん?!」

「あれ?ここわ・・・」

「保健室。」
と答えるのは坡夜美君?!

「え?!あえ、なんで保健室に?」

坡夜美君の話によると
あたしはいきなり倒れて
ここの保健室へ。

「も、もしかしてあたしを運んでくれましたか?!」
そんなんだったらどうしよう。。

「うん」

「!!す、すいません、重かっただろうに!!」
急に体が熱くなってきてしまった。

坡夜美君は笑い出して
「重かったよ-て嘘嘘。輝杪さん軽すぎ!ちゃんと飯食ってる?」
といつもの明るい笑顔で。

2人で教室に戻る途中。

「つか、輝杪さんてなんでみんなに対して敬語なの?」

「え?ああ。なんででしょう」

「ほら、また!敬語禁止ねー」

「ええ!!」

「あ!それと…、俺も。 んーやっぱなんにもない。いこ!!」

坡夜美君は何を言いたかったんだろう?
それがすっごくモヤモヤしていて授業に集中できなかった。
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