片羽 ー碧ー
予兆
私は何をしたんだろう

頬にはなま暖かいものがへばりついている
私の傍らには小さめの台所用包丁がある

どんよりとした深く碧い空では

真っ赤な月が私を嘲笑っていた

私がその場の状況を理解したのは

真っ赤な月が丁度てっぺんに上る頃


「え…?」


私の目の前には腹部のあたりから
血を流して倒れている…


心友が居た
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