恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
学校に着いた私は、自分の席でアイスノンで腫れた目を冷やしていた。
真っ暗で冷たい世界……
お母さんの香りが、私の心を癒してくれる。
「おはよう!」
智子の声で、私の視界は教室へと変わった。
「どうしたの!? その目!!」
私の顔を見た瞬間、智子が驚き声をあげた。
「智子、あのね……」
智子に話さなきゃいけないことがたくさんあるのに、言葉が見つからない。
「智子……」
言葉より先に涙が出そうになり、小さく震え始めた唇をぎゅっと締めると
智子が私の体を力強く抱き締めてくれた。