恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
浅野さん――?
恐る恐る視線を横に向けると、拳銃を持った浅野さんの姿があった。
どうして浅野さんが……?
どうして……。
「その男を放してくれ」
浅野さんの低い声が、倉庫内に響く。
私は恐怖に耐えながら、男を取り押さえているおまわりさんを見つめた。
「浅野さん――‥やっぱり浅野さんだったんですか」
口を開いたおまわりさんの眼差しは、とても強いものだった。
けれど、その瞳の奥は泣いてるように見える。
「頼むから、放してくれ」
浅野さんが拳銃を持つ手に力を加え、私は体をビクリと震わせた。