最低彼氏。

キス



やっと唇が離れた。


息が出来なくなりそうな甘いキス。


『ハァ…ハァ…』


息切れしてしまった。


蓮はニヤリと笑っている。


『へへっ…キス…上手いだろ!!』


蓮は砂浜にねっころがった。


ザザァン…ザザァン…


『んー気持ちいいー』


伸びをしあくびをした。


アタシはあのキスから立ち直れずに遠くから呆然と蓮を見ていた。



『…聖波…こっち来いって。襲わねーから。』


笑いながら言う。


さっきのクールな雰囲気は夏の太陽に蒸発させられてしまったのか...。


『うん。』


青いスカートを気にしながら蓮の隣に座った。


砂浜は太陽に照らされ真夏のアスファルトのようにまではいかないけどポカポカしていて温かい。


『聖波って…キスするときの…』


ザザァン…ザザァン…


『顔、不細工だな!』


ニヤニヤしながら酷い事を…。



だけど、



アタシは…、



蓮にキスをした。
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