夏の想
『同夏~Dounatsu~』
~同夏~


同夏。


それは、いつもと変わらない、同じ夏。


「あーぁ。ヒマー!」


と、私、夏芽が言葉を吐く。


彼氏いない暦、十六年。


もう、高一。


なのに、彼氏がいないという悲しさ。


誰かわかってくれますか…。


こんなこと言ってもどうせ、彼氏は出来ないんだけど…。


私は、使いさしのノートを取り出して、絵を描く。


絵を描くのは結構得意。って言っても、漫画絵なんだけど。


今まで、いろいろな絵を書いてきた。


初めから、パラパラと、ノートを見ていく。


昔の絵を見て笑ってしまう。下手すぎて。見せられない。


今になって、上達したな。と、我ながら思った。
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