都市伝説~メリーさん

どうやらその事で話があると宏と美千留から呼び出されたのである。



「もう全て警察に白状しないか」と突然宏が言いだしたのであった。 





「警察に言ったらどうなるんだよ。メリーを呼び出したのは僕なんだ。自分達は罪が軽いからって勝手な事言わないでくれ」


「貴ちゃん」美千留が僕の手を握った。 


「安子の事なんだけど…………」 


「何なんだよ」 


すると美千留は泣きながら言った。 


「お願い、警察に行こう。貴ちゃんだけじゃない。みんな悪いんだよ」 


「何が貴ちゃんだけじゃないだ…まるで僕の罪は皆の罪だと言って慰めているみたいだな」僕は美千留が握った手を払いのけた。   


美千留は更に泣きじゃくったのだった。 


「何だか怖いんだよ…」 

「怖いって……」


「貴ちゃんが怖いんだよ」貴文は反応した。僕は美千留をじっとみて訊いた。 

「僕のどこが怖い?」すると美千留は怯えるかのような表情で僕をみた。 




「もういいよ美千留…」宏は美千留の肩にポンと手をおき代わりに話を続けた。


「貴文…俺、実はみてしまったんだ。安子を殺したのはお前だ。駅で偶然見かけたんだよ。お前は安子の背後にいて俺はお前に話し掛けようした…その時、お前は人混みに紛れて安子を電車がくるのを見計らって突き落としたんだ。あいつは自殺なんかしていないし事故でもない。お前が殺したんだよ」






全て


全てがバレてしまった。 














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