月の果て
カチャッとソフィの右側のドアが開いた。
「どうぞ、お姫様」
と男は、よそよそしく腰をおった。
黒いフードで顔はよく分からないが
三日月型に歪んだ唇だけは確認できた。
「どうも…」
ソフィは、渋々降りた。
「ところで、お話は何なのかしら?」
とソフィが訊ねると男は、
意味深に微笑んで
「ソフィ姫、貴方がこの王国を変えてください」
と言った。
その時、黒いフードから微かに男の蒼い瞳がチラついた。
………何を、言っているのかしら?
「どういうこと?」