何処にでもあるラブストーリー

第10章 小林 奈緒子 その2

駿との別れ話は、それほど時間が掛からなかった。 

 今日まで永く付き合ってきたけれど・・・駿の何にでも真面目に取り組む姿勢、私のことを第一に考えてくれるところ、知識が広く、何でも良く知っていて・・・知らないことでも私が駿に尋ねたことは、次会うときには、調べてきてくれたこと、そんなところが私は駿を頼りにし、尊敬していたし、また、愛していた。 

 東京と新潟で離れて暮らすようになって、駿は変ってしまった様に思えた。 私の東京での仕事も、生活も大事なのに、軽んじているところがあった。 
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