何処にでもあるラブストーリー
声の調子から、明らかに、私の帰りが遅いことに、腹を立てている。 
やきもち焼きの駿は、このように、携帯ではなく私の部屋に電話をして、私が家に戻っているかを確かめる事がある。 

「会社でテニスやってその後飲んだのよ。」私は答える・・・嘘だった。 

駿は更に不機嫌そうに言う。「ふーん楽しそうだな、3回も電話しちゃったよ」

「来月の16日から連休が取れそうだから、こっちに帰ってきなよ」

「来月? ちょっと待ってカレンダー見るから・・・その連休はこっちで物販イベントの仕事が入ってるからだめよ」

「休みなのに仕事?そんなの断っちゃえよ。 会いたいのに・・・」駿は言った。
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