今宵、月の照らす街で
数本の大剣が空を切る。
向けた右手に、大剣が捕らえた感覚は無かった。
追撃する為にそのまま右手を振り下ろす。
今度は何かを捕えた感覚が右手に残った。
―――よしっ!
そう思ったが、急に煙がポンっと起こる。
「…あ?」
拍子抜けした目には、ひらひらと一枚の紙が姿を表した。
「…式?」
葉月が紙を拾う。
どうやら式神による攻撃だったらしい。
「廉明、式を本部に送りなさい。多香子、この近辺を捜索願えますか?」
「御意」
瞬間、成二と多香子の視線が重なった。
「行ってくる」
大剣を呼び戻し、それを大気中に戻す。
扉から出る成二を紘子が追って来た。
「ついて行くわ」
制服のネクタイを緩め、宗家と多香子からの任務を遂行する為に、二人は皇居を駆けた。
向けた右手に、大剣が捕らえた感覚は無かった。
追撃する為にそのまま右手を振り下ろす。
今度は何かを捕えた感覚が右手に残った。
―――よしっ!
そう思ったが、急に煙がポンっと起こる。
「…あ?」
拍子抜けした目には、ひらひらと一枚の紙が姿を表した。
「…式?」
葉月が紙を拾う。
どうやら式神による攻撃だったらしい。
「廉明、式を本部に送りなさい。多香子、この近辺を捜索願えますか?」
「御意」
瞬間、成二と多香子の視線が重なった。
「行ってくる」
大剣を呼び戻し、それを大気中に戻す。
扉から出る成二を紘子が追って来た。
「ついて行くわ」
制服のネクタイを緩め、宗家と多香子からの任務を遂行する為に、二人は皇居を駆けた。