今宵、月の照らす街で
梅宮カオルと春日明奈の会話の後、壥直仁を除く八龍が仮対策室に集められた。


そこには特別に、あずさ、紘子、成二の同席も許され多香子の後ろに立っている。その前に並ぶ、大きな複数のディスプレイには、内閣府と京都宮内庁の廉明が映し出されている。


本来なら、人間や車を始め、物理的な通過は勿論、電波等も遮る結界。しかし、仮対策室のこの映像は、衛星からの秘匿回線で迂回させた物だった。


『連日お疲れ様、多香子くん』


「ありがとうございます、総理。これは日本の危機です。政治中枢都市が孤立し、今や日本の組織力がほぼ皆無。私達がそれを防げるなら、あらゆる策を講じますわ」


『既に衛星回線で外との連絡は取っているが、あまりうまく機能はしていない。一刻も早い現状の打破が必要だな』


國井総理が溜息をつく。


『君達は神の血筋だろ?なんとか出来ないのか』


「お言葉ですが、大臣。我々は力を持っていますが、絶対ではありません。しかし対策案は廉明長官に提出しました」


『うむ。現在対策室本部から既に5名の人員を派遣した。深夜0時には所定の位置に到着するだろう』


『わかりました。では、難しい事は聞くまい。あとは多香子くんに任せよう』


「わかりました、総理」
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