恋海～貴方へ贈る言葉～

「どうしたの？」


「えっ！？…あっううん。何でもないよ。」


「そう？」


「うん。大丈夫だよ。」


この人は何故か私の心の壁を溶かそうとする。


けど私は拒まなかった。


だって私も少しずつ貴方に惹かれているから。


私はこの人が好き。


そう確信した。


けれどやっぱり何故か引き下がってしまう思いがあった。


自分は汚れているからこんな人には合わない。そう思ってしまった。


「…心配？」


「えっ…？」


勝一君は突然口を開いて言った。


まるで感知したかのように。


「何か考えてたでしょ。今。」


「本当になにも考えてないから…。」


「ふーん。」


「そんなに私…変な顔してる？」


「うん。」


勝一君はすぐ言い返してきた。


そんなに私は顔に出るのかな？


そう思いながら勝一君の横顔を見ていた。



勝一君の横顔を見るとなぜか落ち着く……



それってどういう事なんだろう……
私の心の中は戸惑いとこの人の事が好きという気持ちでいっぱいだった。