kiss・kiss・kiss


『しっかりしろ!!!なんで…なんで……だよ!!!!!』


え…??なんて…
大事な部分が聞こえないよ。


………。



ハッ


あたしはそこで目が覚めた。汗の量が半端ない。


「陵…。正夢にはならないよね。」


口からこぼれ落ちた言葉。


大丈夫。…大丈夫。


はあ…やっぱ別れても心配くらいはしていいよね



次の日あたしは学校に行った。


杏奈ちゃンたちに陵とあたしのことを報告した。杏奈ちゃンたちは何も言わずあたしの話を最後まで聴くと


そっか、話してくれてありがとう。玲菜が好きならまだ好きでいていいと思うよ。


そう言って、頭をなでてくれた。


あたしは杏奈ちゃンに体を委ねて泣いた。

その光景を重苦しい表情で見ている奏多くンにあたしは気づくはずもなかった…。





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