バレットフィンク
逃げる口実を作り上げたタケシはカオルに向かって


「確かにドラマーを探してはいる。君のドラミングは本当に素晴らしかったよ!」


「演奏に関して言えば合格だけど、加入に関しては皆の意見を尊重して決める事になってるんだよ。だから、ここで即決って訳にはいかないんだ」


と、話し終える。しかしカオルは、自信満々の口調で


「じゃあ、タケシ君が俺を皆に押し捲くってくれれば良いんだよ。俺のドラムはカーライルより断トツに素晴らしいって!」


と、軽く言いのける始末である。


タケシは余りに自信過剰過ぎる、このピアスだらけのモンスターに対して、心底から生じる苦笑をいつしか露呈していた…。



< 114 / 220 >

この作品をシェア

pagetop