赤りんご





私、そんなに赤いの?



思わずほっぺを両手で隠した。




「昔から緊張とかしたら、赤くなっちゃうんだよね…」





「え?もしかして今も緊張してんの?」



私の顔を覗き込む水嶋くん。




やば…!



思わず口を滑らせてしまった。




「緊張してんだろ〜!ほら正直に言ってみ?」



「緊張してないし!バカ!!」




「嘘だな、絶対緊張してるだろ!」



「してないってば!」




図星だけど…。



すっごい調子狂うんですけど!




1時間、ずっとこんな調子でからかわれていた。






何かの縁だったのかな…?



私はそうだと思いたいよ。





一度も忘れたことはない。





これが、あなたとの出会い。












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