独眼狼ーワンアイウルフー
任務・6 砕かれた盾



「私の本当の名前はルイ・クロンカント…。ガーネットは母の旧姓です。今まで…嘘をついてて、ごめんなさい」


そう言って、ルイは深く頭を下げた。

ランブル荒野での戦闘で、シンディウスの特殊型…ゲンブとスザクに逃げられたタスクとルイ。

ルイは基地に戻ってすぐ、第一軍師団のメンバーに集まってもらい……今まで黙っていた真実を打ち明けた。

─…今まで隠していた、自分の本名を…。


頭を上げないルイの肩に、ケビィンが歩み寄り手をのせた。

驚いたルイが顔を上げると、そこにはケビィンの笑った顔があった。


「やっと言ってくれたな、ルイ」


ルイの肩をポンポンと叩いて、ケビィンが言葉を続けた。


「お前から言ってくれるまで、何も知らないふりしてよう…って決めてたんだ。なぁ、コハク」
「はい」


ケビィンの隣…ルイの目の前まで歩いてきたコハクが頷いた。


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