ええねん

 愛はオレを見上げる。

 薄いピンクのチーク。

 それをより赤めてるのは演技か。


「じゃあ、空いてる時間とか、また話せる?」


「もちろん」


「メアドとか、聞いてもいい?」


「オレから聞くわ、教えてな」


「うん」

 と、愛はカバンから携帯を取り出す。

 なるほど。

 らしいとしか言いようのない、デコ電やった。

 キラッキラして、ちょい重そう。


「赤外線でいい?」


「ええよ」


 オレはケツポケットに突っ込んであったシンプルな携帯を取り出す。

 これで学園祭クイーンはオレのものやな。

 一応遠まわしではあるが、好意は伝わったやろうし。

 ま。



 このぶんやったら近いうちにヤレるわ。

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