テキトー彼女。

2人乗り

 陽菜の小さな肩に手を掛けながら、俺は爽やかな朝の空気を大きく吸い込んだ。
 気持ちいい。
 汗が引いていくのがわかった。
 
 ってちょっとまて。
 この自転車の2人乗りの仕方……俺と陽菜の位置、逆じゃないすか?

「陽菜」
「なにー?」
「変わろうか運転」
「めんどい」

 即答だった。
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