制服のボタン


廊下で客寄せする事一時間。



たまに陵弥のクラスの方を見ると。




やっぱり客寄せの陵弥と卓君が女の子に囲まれていた。




あーあ。笑顔振り撒いちゃって……



なーんかムカつく。
私の事、大爆笑したくせに。




よしッ。





私はわざと陵弥のクラスの近くに行き。




せっせと女の子に声を掛ける2人に。





『御主人様♪』




と。



めちゃくちゃ笑顔で後ろから声を掛けた。






すると。



驚いた陵弥と卓君。
それに陵弥のクラスの男子が。



「うぉー凜花ちゃんだ」

「萌えー」




と。


女の子そっちのけで顔を出して来たので。




『御主人様。凜花のクラスで御写真撮って下さいマセ』



と言うと。




「俺行く!」「俺も!」


と我がクラスへ。



ふふん。


心の中で小さくガッツポーズ。



唖然とする陵弥と卓君に。







『お仕事頑張って下さいマセ御主人様』




と皮肉たっぷりにお辞儀をして背をむけた。





陵弥のクラスの客の女の子からのブーイングの嵐。





フンッ。
2人で精々頑張りな!








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