制服のボタン
気持ち



どこをどう歩いたのか全くわからない…
それ程に私の掛かった術は深い。



多分…10分くらいなんだと思うけど…





「着いたよ」


頭の上に響いた声で術から覚めた。





…ビル?…マンション?
どこだここ…






「ここ俺の家」


あぁ陵弥の家ね…


って





はっはいぃー!?





驚く私を更に引っ張って自動ドアをくぐり、エレベーターに押し込まれた。





陵弥が押したボタンは5階。




着いて来るんじゃなかった!




こんな変なヤツに…





術から覚めた私は冷静な振りをして内心、大パニック寸前。




このままコイツの部屋に行ったら私…ヤられるに決まってんじゃん。



如何にも女慣れしてそうだし。




やっぱり男なんて皆私の噂を真に受けヤル事しか考えてないじゃん!!!




こんな危ない噂のある男になんか…何されんのよ!


危ない薬とか…





うわぁーヤバい…
絶対にヤバい。




チンッ




エレベーターの到着を知らせる音と共に扉が開き。




私は勢いよく飛び出して走り出す…








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