ハイスクールデイズ
4.王子と貧乏少女
「眼鏡代が払えなくて逃げ回っていた?」

立ち入り禁止の屋上に連れて行かれ、モモの話を無言で聞いていた少年は、眼鏡代を分割にして欲しいと切り出され、珍獣でも見るような顔をした。

視線が痛い。痛すぎる。

じりじりと後ずさると、決して逃がすまいとでもするように、すっと腕が伸びてきた。
息がかかるほど至近距離から見つめられて、モモは泣きそうな顔をして頷いた。
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